伊吹山に降る雨や雪は地表を流れ、地下に潜り、山麓を潤します。
水はやがて姉川へと合流し、琵琶湖へと流れます。
伊吹山は植物の種類が多く、山頂のお花畑は滋賀県指定の天然記念物に、周辺は琵琶湖国定公園に指定されています。
1956年に開設された伊吹山スキー場は暖冬で雪が少なく2010年に閉鎖されました。
ゲレンデだった場所は元は山麓の集落の入会地でした。草を刈り肥料にしたり、柴を刈り燃料にしたり、ススキを刈り屋根を葺いたりと大切な資源が育つ場所でした。
伊吹山3合目、かつてゲレンデだった場所には一面にススキが広がっています。
山麓の集落では屋根を葺く茅場(ススキの植生地)として大切な場所でした。
茅葺き屋根にはその土地に育つ植物が使われました。平野部では稲藁や麦藁、山間部ではススキ、琵琶湖に近い場所ではヨシ、昔はヨシが一番高級だったので寺社建築にも多く使われています。
2025年11月30日、湖北古民家再生ネットワーク主催の茅刈り体験に参加しました。
先ずはススキの刈り方の実演、2024年12月に登場いただいた茅葺き職人の大野沙織さんがざくざくとススキを刈り、束ねる手順を説明してくださいました。
【しがライターReport】茅葺きは懐かしい未来 近江の茅葺(かやぶ)きと茅葺きをめぐる営み~豊かな環境づくりを地元から~
「2023年7月12日の大雨により、県道に指定されている米原市上野口からの伊吹山登山道が大規模に崩壊しました。麓から伊吹山の入山は禁止されており、季節やルートにかかわらず、米原市側の麓からの登山はできません。伊吹山の土地所有者が立ち入りを禁止しています。伊吹山登山道、弥高登山道、上平寺登山道、バリエーションルートもご遠慮ください」。
上記、米原市からのお知らせにあるように伊吹山の登山は禁止されています。
今回は地元の許可を得ての茅刈りでした。
コロナ禍で登山客が減り全国でも増加しているシカが人を恐れず草を食べる環境となったため、土壌浸食が起こりました。名神高速を走ると滋賀県側からも岐阜県側からも緑が無くなった山容が分かります。三合目から見ると登山道だった場所が大きな溝となっているのがはっきり見えます。
伊吹山西部にある集落では土砂が流れ込み災害となりました。
伊吹山の植生を守り、雨や雪を穏やかに琵琶湖へと流す取組みが始まっています。
2026年1月24日(土)、25日(日)にヨシ刈り体験会が近江八幡市で開催です。
「琵琶湖のまわりにはたくさんのヨシが生え、湖のほとりに住む人々はヨシと共に生きていました。1年の間に長いもので4、5m近くまで成長するヨシは、人々にとって大切な資源でした。
今ではちょっと遠くなってしまった、人とヨシの距離感。
この機会をきっかけに、ちょっと歩み寄ってみませんか??」
ご興味ある方、是非ご参加ください。詳細は下記。
時間 : 10:00〜15:00
場所 : 滋賀県近江八幡市円山158
持ち物 : 軍手、弁当、飲み物、雨具、防寒着
※鎌は主催者が準備致します。
※底の分厚い作業靴または長靴でお越し下さい。
参加費 : 500円
申込フォーム : https://x.gd/8fyBE
申込期限 : 1/20(火)
問い合わせ先 : ibukiyamakaya@gmail.com
主 催 : 湖北古民家再生ネットワーク
後 援 : 近江八幡市
共 催 : 茅葺き かぜおり
#茅刈り体験
#伊吹山
#米原
#ヨシ刈り体験
#近江八幡
#西の湖
1957年滋賀県生まれ。滋賀を旅する写真家
野洲市在住、(公益財団法人)日本写真家協会(JPS)会員。
1990年に滋賀にUターン後『湖国再発見』をテーマに琵琶湖周辺の風景や祭礼などを撮影