【しがライターReport】琵琶湖岸で音楽イベント「雨宿りには音楽を」疲れた心に雨宿りを | 海と日本PROJECT in 滋賀県

近江舞子の琵琶湖岸にステージを設置。出演者もオーディエンスも隣に琵琶湖を感じながら、アコースティックで穏やかな音楽が心に染み渡る音楽祭です。

8日は主催者の岡部あきらさんをはじめ、田中靖二さんや「ゴリラ祭ーズ」ら滋賀県のアーティストなど7組が出演。
「雨音音楽会」では、公募した出演者がギターやウクレレ演奏などを行います。
14時からは、誰でも参加できる「雨音音楽学校」が開催されます！参加者全員で1曲を練習し、最後に全員で演奏します。楽器がない人は、手拍子でも、歌でも参加OK！このイベントがきっかけで音楽を始める人もいるそうですよ。

9日は寺尾紗穂さん、「いろのみ」、キセル、角銅真実さんなどアーティスト8組が出演します。

会場では両日、飲食ブースに約20店が出店。コーヒー、カレー、パン、焼き菓子、点心、スープ、おにぎりなどを販売。音楽を聴きながらゆったりとした時間を過ごせそうです。

6月7日には前夜祭を開催。写真家の佐内正史さんとミュージシャンの曽我部恵一さんによる音楽ユニット「擬態屋」、「YURAI」が出演します。

「雨宿りには音楽を」開催のきっかけは2021年。ギターとウクレレの奏者として活動し、草津市でギター・ウクレレの教室を開いている岡部さんが始めました。
2020年からコロナ禍でレッスンも発表会もオンラインに。その中で生徒から「ステージで演奏したい」との声があり、岡部さんが野外の発表会を企画しました。
2021年は、近江舞子の琵琶湖岸にステージを設置し、琵琶湖に向かって演奏したそうです。
岡部さんは「生徒のために企画したので、気持ちよく演奏してもらえるようにステージを琵琶湖に向けました」と振り返ります。

プロのアーティストが多く出演するようになっても、音楽教室の生徒の発表会「雨音音楽会」は続けています。
岡部さんは「緊張して手が震えながらでもステージに上がる姿や懸命に演奏する姿から得られる感動は、プロの音楽家には与えられないもの。目標は音楽イベントの甲子園のような存在になること。全国からここに来て演奏したいと思ってもらえる音楽イベントにしたい」と話します。

岡部さんは「雨宿りには音楽を」の開催は、昨年を最後に終了するつもりでいたそうです。「ホンモノのアートに触れてほしい」との思いで制作スタッフに一流のスタッフを迎え、地方の小さなイベントとしては桁違いの予算で開催していることから、運営面での継続が困難になっていました。

岡部さんは「沖縄や台湾で開催してほしいという依頼もあり、各地に視察に行きましたが、ほかの場所を見て改めて気づいたのが琵琶湖の魅力でした。美しい海はたくさんありましたが、琵琶湖のように自分と向き合い、心穏やかになれる場所はありませんでした。『疲れてしまった心に雨宿りを』というコンセプトの音楽イベントは、琵琶湖で開催するべきだと強く感じました。琵琶湖には全てを包み込んでくれるようなおおらかな優しさを感じます」と琵琶湖への思いを語ります。

琵琶湖岸には「雨音ポスト」を設置します。メールやLINEではなく、琵琶湖岸で誰かを思って手紙を書く、そんな時間もステキですね。
「1年後の自分」に手紙を送ることもできます。「1年後の自分」に宛てた手紙はスタッフが保管し、1年後、ポストに投函してくれます。

琵琶湖の波音と穏やかな音楽を聴きながら、心静かに大切なひとを想う。そんな時間がここにあります。

「雨宿りには音楽を2024 Aqua」

2024年6月8日（土）・9日（日）
滋賀県大津市南小松1095－20
白汀苑内特設会場
雨天決行、荒天中止

開催時間　10：00～21：00
7日の前夜祭は18：00～21：00

入場料
8日・9日 2日間通し券　1万7,000円（前売り＝1万5,000円）
8日　9,000円（前売り　8,000円）
9日　1万円（前売り　9,000円）
前夜祭 当日　4,000円、前売り　3,000円