米原市醒井の「地蔵川」は、あのヤマトタケルが傷を癒したという伝説がある「居醒の清水」などから湧き出る清水によってできた川で、その流れは天野川、そして琵琶湖へと注ぎ、やがて海へとつながります。
この川の中にゆらゆらと揺れながら咲いている可憐な花が「梅花藻(バイカモ)」です。
水温14℃前後の清流にしか育たず、全国でも生育場所が限られている珍しい花です。
梅花藻はキンポウゲ科の淡水植物で、梅の花に似た白い小さい花を5月中旬~8月下旬ごろまで咲かせ、7月下旬~8月下旬にかけて見頃を迎えます。
今の時期でも十分きれいですが、雨が降った後は川が増水してしまうので、梅雨の時期は少し見ずらいかもしれません。
地蔵川はこの地域の生活区にあり、子どもたちが川遊びをする様子をよく目にします。
そしてところどころに、川の中で冷やされている野菜や飲み物が。
まさに天然の冷蔵庫ですね!
地域の生活に根差していても、なおこの美しさ。
綺麗な川にしか生息できないとても珍しい淡水魚「ハリヨ」の棲みかになっていることからも、その清らかさがうかがえます。
地域の皆さんがこの環境を大切に守ってらっしゃることが伝わってきますね。
梅花藻を見に来られる際は、車での醒井宿への侵入は近隣住民の方のご迷惑となりますのでご遠慮ください。
8月下旬まで、河南小学校南の枝折公民館前が臨時駐車場として開放されています。
また、JR醒ケ井駅から地蔵川までは徒歩約10分です。
写真提供(1~4枚目):(公社)びわこビジターズビューロー