琵琶湖に世界中からセーラーたちが集まる国際ヨットレース「BIWAKO DRAGON INVITATION2024」が開催されました。
レースだけではない楽しみもあるヨットレースをご紹介します。
国際ヨットレース「BIWAKO DRAGON INVITATION2024(琵琶湖インビテーションカップ)」が11月21日~24日、ヤンマーサンセットマリーナ(守山市水保町)で開催されました。
ドラゴンクラスは、全長8.90メートルのヨットに3~5人が搭乗し順位を競うレース。セールの面積やマストの長さ、搭乗員の最大総重量まで規定があり、全チームが同一規格のヨットで出場します。
90年の歴史があり、1948年から1972年まではオリンピックの競技種目にも採用されていました。
そんな歴史あるドラゴンクラスの国際大会が琵琶湖で行われたのは今回が初めてです!
日本、スコットランド、オーストラリア、香港、スイスなど13の国と地域から30チームが参加し、琵琶湖大橋から約5キロの琵琶湖沖でドラゴンクラスのヨットレースが行われました。
21日は琵琶湖の風向きが変わるたびにスタートラインが変更され、30艇のヨットが琵琶湖上を移動してレースの開始を待つものの、レースを行うのに十分な風が吹かず、ノーレースに。
22日は朝から風が吹き、3レース実施。23日は風向きや風の強さが何度も変わる難しいコンディションの中、3レース行いました。
23日の終了時点で2位となったヤンマー所属のセーリングチーム「YANMAR Racing」の「YRed」の谷路泰博さんは「最終日で追い上げられると信じている」と話していましたが、24日も風が弱く、ノーレースとなり、そのまま順位が確定しました。
優勝したのはスイスの「Ginkgo Too」。
艇長のJan Eckertさんは「琵琶湖で世界中から集まったセーラーたちとレースができたことをうれしく思う。琵琶湖でのレースは風向きや強弱が目まぐるしく変わり、とてもトリッキーだったが、私たちはスイスの山に囲まれた湖でセーリングをしており、琵琶湖のようなコンディションは得意。美しい景色とホスピタリティーあふれるマリーナを心から楽しむことができた。またの機会を楽しみにしている」と話しました。
競技者でもあり、今大会の運営アドバイザーでもある谷路さんは「世界中からセーラーが琵琶湖に集まり、大会を開催できたことがうれしい」とします。
国際ヨットレースが開催される機会に「子どもたちにもヨットを知ってほしい」と、24日には、マリーナに隣接する商業施設ピエリ守山で「わくわくヨットフェス」を実施しました。
会場では、子どもたちがVRでヨット操縦やレース体験や、ヨット作りのワークショップを楽しみました。
谷路さんは「今大会をきっかけに、次世代を含む多くの人がヨットやドラゴンクラスに興味を持ってもらえれば」と期待します。
ドラゴンクラスのレースでは、「アフターレース」も重要なイベントだそうです。
ヤンマーサンセットマリーナには料理や日本酒、ワインなどが用意され、レースに出場したセーラーたちはその日のレースを振り返りながら交流し、夕日が沈む琵琶湖の景色を楽しんでいました。
取材に行った21日は、風向きが変わるたびに移動してレースの開始を待つも、最終的にはノーレースの判断が下されました。
そんな中でも、各国のセーラーたちは記者の乗る船に手を振り、楽しそうに湖上の時間を過ごしていました。
ヨーロッパを中心に世界中に競技者がいて、王室にも愛好者が多いドラゴンクラスのヨットレース。心に余裕がある大人のスポーツだと感じました。
ヤンマーサンセットマリーナ
守山市水保町1380 https://y-sunsetmarina.com/
YANMAR Racing https://www.yanmar.com/jp/about/sports/marine_sports/sponsored/yanmarracing/
「ピースマム」や「じゆうじかん」などで滋賀の地域情報を発信しています。
県内各地の情報に精通しているスタッフが、知られざる滋賀の魅力やイベント情報を深堀りしてお届けします♪