今や滋賀を代表する観光スポットになっている「ラ コリーナ近江八幡」。バームクーヘンで有名な「たねやグループ」の旗艦店です。休日ともなると県内外から多くの方が訪れ、焼き立てバームクーヘンを味わえるカフェや、自慢のお菓子が並ぶショップには行列がつくられるほどの人気ぶりです。でも、ここが特別なのはお菓子のためだけではありません。
広大な敷地に、屋根一面が芝におおわれたメインショップ。敷地の中央を占めるのはなんと田んぼです。季節が移りかわるにつれ草木の色が変わり、少しずつ様相を変え、風や四季を感じられる場所となっています。
「ラ コリーナ近江八幡」のテーマは”自然に学ぶ”。緑深い森を夢み、自ら木を植え、ホタル舞う小川を作り、生き物たちが元気に生きづく田畑を耕したというこの場所から、人と自然、共に生きる“いのち”の在り方を発信されています。
「たねやグループ」ではこの「ラ コリーナ近江八幡」を拠点に、地域と一緒になって、森や海を守る様々な取り組みをされています。たとえば、京都大学とコラボした「森里海」産学連携。分校が「ラ コリーナ」の敷地内にあり、琵琶湖やその周辺の自然環境を研究するプロジェクトが進められています。
”森”は豊かな自然を育む八幡山。”里”は古くから続くお祭りや食文化などを守りながら、人と人が強い繋がりのなかで暮らす近江八幡北之庄周辺の地域。そして”海”は、「湖」と書いて「うみ」とも呼ばれる琵琶湖の内湖・西の湖へと続く北之庄沢。「森里海」の海にあたる琵琶湖の水が汚染されているのなら、森から見直す必要があります。雨や雪は森を育み、里を潤し、やがて海や湖に注ぎ、この流れの中に人の暮らしがある。全てはつながっていて、どれも欠くことのできない大切な要素なのですね。
緩やかな丘と田園が広がる近江の風景、近江八幡の原風景をよみがえらせるだけでなく、10年、20年後に、「これこそが近江八幡だ」と言われるような、新たな価値を見いだしたい。そのような想いからこの「ラ コリーナ近江八幡」は生まれたそうです。
自然を愛し、自然に学びながら、次の世代、その次の世代の子どもたちが「近江八幡に住みたい、働きたい」と思える場所になるよう、今も進化を続ける「ラ コリーナ近江八幡」。皆さんも美味しいお菓子を食べながら、近江八幡の自然や人々のいとなみを感じにいらしてみてはいかがでしょうか。