お知らせ
2019.08.20

琵琶湖の内湖「西の湖」が幻想的な”自然の美術館”に!

みなさんは琵琶湖の「内湖」をご存知ですか?
内湖とは、琵琶湖と何らかの形で接続されている湖沼のこと。湖水の循環によってその流域全体の浄化機能を果たしたり、在来魚の産卵場所にもなったりと、実はとても大きな役割を担っています。昭和の初期まで、琵琶湖周辺には大小37個の内湖が広がり、総面積は2902haに及んでいましたが、戦後の食糧増産や開発により干拓が進み、現在では23個、総面積425haにまで減少してしまいました。

 

琵琶湖最大の内湖「西の湖」

そんな内湖の中で最大の面積を誇るのが「西の湖(にしのこ)」です。その大きさは内湖全体の約半分を占める約222ha。安土山の西にあることから「西の湖」と名付けられました。周囲には水郷が張り巡らされ、琵琶湖八景の一つ「安土八幡の水郷」としても有名です。

 

生き物のゆりかご

西の湖の特徴はなんと言っても、近畿地方で最大級の109haにも及ぶ”ヨシ群落”。ヨシはイネ科の植物で、多くの魚類や烏類が住処としたり、産卵場所にしたりするなど、生態系に重要な役割を果たしています。また、水をきれいにする働きもあり、琵琶湖にとってなくてはならない存在です。
琵琶湖が湿地の保全を目的とする国際条約「ラムサール条約」に登録されていることは有名ですが、実は2008年に登録エリアが拡大され、西の湖も追加登録されています。さらに西の湖一帯は鳥獣保護区にも指定されています。

 

第13回「西の湖 ヨシ灯り展」

9月28日(土)・29日(日)には、ヨシを材料とした様々な光のオブジェが西の湖を彩る「ヨシ灯り展」が開催されます。その様子はまさに”自然の美術館”!
ヨシは冬になると枯れ、その刈り取りを行うことで、翌年また立派なヨシに成長します。刈り取る部分は抜け殻のようなものでヨシの生体には影響はありませんが、枯れたヨシを無駄にすることなく、このようなヨシの価値を再発見できるようなイベントに再利用されています。やわらかい光の幻想的な雰囲気を楽しみながら、琵琶湖やそこに住む生き物たちを守るヨシに思いを馳せてみませんか?

【開催日時】2019年9月28日(土)・29日(日)
【開催時間】28日は13時~21時、29日は10時~20時(点灯は18時~)
【会場】近江八幡市 よしきりの池・安土B&G海洋センター一帯(入場無料)
【アクセス】JR琵琶湖線・安土駅から徒歩約20分
【詳細】安土地域HP

写真提供:(公社)びわこビジターズビューロー

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