12月になりました。寒さが身にしむ季節になりましたね。
今回は、滋賀県北部長浜駅周辺のローカルまちなかと、商店街をぶらりしてきました。
長浜といえば『鯖そうめん』脂の乗った焼き鯖のたいたんとそうめんが甘じょっぱくてついつい食べ過ぎます。
で、今回は海の幸鯖について考えてみました。
CAN環人ネット(※2)のメンバーと案内人。昼食の鯖そうめんセットを食べながら、海の幸である鯖がなぜ海なし県滋賀の郷土料理なのか?を話題にしました。
「なんで、滋賀には鯖料理が多いん?鯖好きな人おおいやんなあ」
「昔は若狭(福井県小浜)で沸くように鯖が漁れててんて、鯖御殿が建ったらしい。で、鯖を日持ちするように塩漬けして海の魚がない近江・京都に山を越えて運んでんて、鯖街道って名前がついたくらい。で、今津、朽木から大津、長浜に塩鯖が運ばれててん。脂の乗った鯖が荷に揺られて、ええ感じの塩加減になって美味しかったんやろなあ」
「長浜では鯖そうめん食べてたん?」
「田んぼ見舞いに嫁さんの実家から届いたって話聞くよ。」
「田植えや稲刈りの時期?ちょうど宮さんの春祭りや秋祭りの時期やなあ」
「そうそう。神事のお供えにも使うよ」
「平野部の野洲や山間地の朽木は、鯖寿司やなあ。地元スーパーで、いかあい(おおきな)塩鯖売ってた」
「へ~、じゃ、なんで彦根では鯖そうめんってなかったんやろ?」
「えーっ!ないの?」
「彦根城の城下町やし、庶民の祭りがないからかも」
「そうか多賀大社の例大祭くらいやもんなあ」
「田んぼ仕事の合間に簡単にできて喉越し良くてタンパク質取れるからみんな食べたんやろね」
「うん、食べやすいね」
「それにしても、最近の鯖はちっちゃいね」
「ほんまや。食べ過ぎたんかなあ。海の資源を育てなあかんね」
長浜城は水城だったろうといわれています。外堀の遺構が残っていて川の流れを上手にコントロールしながら、水運や生活用水として活用していました。
米川(よねかわ)には分水工があり、たたら橋には小さな石碑も見受けます。
清冽な水で生育するクレソンが群生しています。水鳥のオオバンも藻を食べに集っています。樹齢数百年という巨木も健在です。ローカルな路地裏には人と水の営みが息づいています。
長浜まちなかには、魅惑のスポットが誕生しました。湖(うみ)のスコーレは商店街の進化系です。都会的な空間に現在の嗜好が垣間見えて面白い体験が出来ました。
※1- 長浜駅前のローカル路地裏とニュータウン商店街『路地裏歩き&魅惑のスポットin長浜まちなか』答えは現場にある!冬の現場研修会
※2- CAN(NPO Community architect 近江環人 network)
1956年大阪市生まれ。野洲市在住。(特非)コミュニテイ・アーキテクト近江環人ネットワーク理事長。
写真家の辻村耕司の妻。職業は編集者。一男一女を授かり夫の実家旧中主(ちゅうず)町にて三世代同居。
環境倫理雑誌M・O・Hもう通信編集長を務めた。好きな言葉は「信頼と優愛」。
1957年滋賀県生まれ。野洲市在住(公益財団法人)日本写真家協会(JPS)会員。
1990年に滋賀にUターン後『湖国再発見』をテーマに琵琶湖周辺の風景や祭礼などを撮影。