【しがライターReport】琵琶湖で学ぶ「船の上の学校」開催レポート | 海と日本PROJECT in 滋賀県

海を守る熱い思いを持ち活動する人を海と日本プロジェクトでは「熱源人材」と呼んでいます。滋賀県から2人しか選ばれていない熱源人材。そのうちの一人、黒川琉伊さんは、2歳から毎日のように琵琶湖博物館に通い、小学4年の時には家族で琵琶湖岸に引っ越し、琵琶湖の魚を「捕る・見る・描く・食べる」ことが大好きな中学生です。7月1日に絵本「はじめてのびわこの魚」を出版しました。

船で対岸まで琵琶湖を横断し、琉伊さんの案内で琵琶湖博物館を見学しました。「アユのにおいは人の加齢臭に似ている」など、図鑑には載っていない「琉伊さんならでは」の説明に子どもたちは興味津々。いつも見ている魚も琉伊さんの説明を聞きながら見ると、また違って見えてきそうですね。
「魚に興味を持ってもらって、琵琶湖が好きな仲間を増やしたい」という琉伊さんの思いが小学生にも伝わったようです。

堅田にある杢兵衛造船所が「地元の今堅田在住の小学生たちに琵琶湖の魅力を体感して、琵琶湖や自然・環境に関心や興味を持ってもらいたい」と、小学生と保護者を招待して実現したイベントです。

杢兵衛造船所の常務取締役、仲野智之さんは「大人が説明するより、自分たちより少し大きなお兄さんが話をしたほうが子どもたちに聞いてもらえると思い、黒川琉伊さんに先生役をお願いしました。子どもたちが喜んでくれたのがうれしかったです」と話します。

帰りの船の中では、杢兵衛造船所が1家族に1冊琉伊さんの絵本「はじめてのびわこの魚」をプレゼント。子どもたちは黒川さんにサインをもらい、魚の絵をリクエスト。琉伊さんはその場で、ビワコオオナマズなどのイラストを絵本に描きました。

堅田に戻ると、琵琶湖を見ながら、レークウエストヨットクラブ内にあるRcafe at Marinaのお弁当を食べ、琵琶湖を満喫した子どもたち。
仲野さんは「琵琶湖博物館で魚を見て、家に帰ってから絵本を見てもう一度琵琶湖の魚について学んでもらいたい。琵琶湖に触れ、琵琶湖の魚を知り、琵琶湖に対する思いに変化が生まれることを期待しています」と話します。

毎日見ている琵琶湖にたくさんの多様な生き物が暮らしていることを知り、琵琶湖の雄大さを体感し、「船の上の学校」で子どもたちが学んだことはとても大きかったのではないでしょうか。

杢兵衛造船所
滋賀県大津市今堅田1丁目2-20

琵琶湖博物館
滋賀県草津市下物町1091