7月2日梅雨晴れの日、滋賀県高島市海津の中村水産・中村清作さんから「海津のお魚お食事会します」と一報が。
その日は今津から[びわ湖葦船プロジェクト]の葦船が竹生島に出航する日でした。
なんだか湖西が賑やかそうだと、海津漁港に向かいました。
そこには、お魚を愛してやまない漁師の宮﨑捷世(はやせ)さんと、大阪から移住した楽しい料理人の山本陽一郎さんが、大阪近郊から招いた常連さんを11種類の魚でもてなすサプライズで美味しい空間がありました。
朝4時に港を出航し、魞(えり)と呼ばれる網と杭を矢印状に固定した漁場で魚を収獲。その場で選別し9時には海津漁港に並びます。
さっき獲ったアユやワカサギやスジエビやホンモロコなど。
宮﨑捷世さんは「湖上から見る景色が魅力です。魚を見て触れるだけで幸せ。自分のペースで仕事ができるので僕にあっています。今日は11種の魚をご用意しました。アユ、ワカサギ、スジエビ、セタシジミ、ビワマス、ニゴロブナ、ホンモロコ、スゴモロコ、ウナギ、ウグイ、ブラックバスです」
「釜揚げワカサギ出来上がり」と4月に大阪から滋賀県に移住した料理人の山本陽一郎さん。「今日は大阪の常連客さんが会いに来てくれたんです。楽しいです。お客様に魚の美味しさを伝えるのが僕の役目です。宮﨑さんが獲ってきて、血抜きや下処理してくれた良質の魚を調理し提供して、海津の魚の素晴らしさをしゃべりたい」お味もさることながら、山本さんとのおしゃべりも楽しみ。
人気メニューは、『ビワマスの棒鮨』。見てくださいシャリと同じ厚みのビワマス。今回は”炙り”がポイント。ビワマスの棒鮨と鮒寿司を炙ってみました。とろーっとした濃厚さが味変です。
今回は”食べ比べ”がポイントです。ビワマスのお刺身が登場。ピンクのもっちりした厚みの切り身(採れたて)と、オレンジで薄造り(冷凍)のお刺身です。獲れたては深味と歯応え、冷凍はあっさりした食感です。
イイデイップ(鮒寿司の飯を使ったデイップ)、梅とバルサミコのソース、山椒醤油などオリジナルドレッシングで食します。
アユとワカサギの釜揚げが食べられるのは、この時期でここだけの特典です。ワカサギはスッキリしていて、アユは味が残ります。所見は同じですが・・・。
アユをしっかり炊いたのは商品用、小さなアユを浅く炊いたのは中村家の常備菜で卵かけご飯に醤油の代わりに入れるとか。
カリカリした食感の唐揚げは、ビワマスの皮を自家製カレー粉の風味が彩っています。お酒がすすみます。
琵琶湖産シジミ(ほぼセタシジミ)の紹興酒煮はお酒と相性抜群です。「セタシジミを食べたのは初めて」という人が多いのではないかしら。
アユの塩焼きは絶品です。頭から尻尾まで串刺なのでペロリといけます。
終盤はホンモロコとスゴモロコの南蛮漬け。見分けるのは至難の業です。
「教えてえ」と漁師さんに聞けるのも海津漁港ならではのコミュニケーションです。
常連さんは「漁師の宮﨑さんと料理人の山本さんにお話を聞きながら魚料理とお酒を楽しめて、海津に来て良かった」と話されました。
琵琶湖の資源と自然と産業が循環することを願って、会は閉じました。
未来は私たちに委ねられています。琵琶湖の資源を次の世代に残せるよう、紡いでいきましょう。
※全てのメニューが紹介できず残念です。
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#滋賀のカメラマン辻村耕司
#コミュニテイアーキテクト辻村琴美
1956年大阪市生まれ。野洲市在住。(特非)コミュニテイ・アーキテクト近江環人ネットワーク理事長。
写真家の辻村耕司の妻。職業は編集者。一男一女を授かり夫の実家旧中主(ちゅうず)町にて三世代同居。
環境倫理雑誌M・O・Hもう通信編集長を務めた。好きな言葉は「信頼と優愛」。
1957年滋賀県生まれ、日本写真家協会(JPS)会員。
大学から大阪で暮らし1990年にUターン。
1993年から写真撮影を生業とする、滋賀を旅する写真家。