お知らせ
2024.08.05

【しがライターReport】しが山上の枯れない池、神秘なる朱雀池

山に降った雨は里に川へ流れ琵琶湖に集まります。今回は福井県境から流れる高時川がある長浜市余呉町を訪ねました。高時川から琵琶湖へ、大阪湾へと水は流れます。
木之本から余呉に入った山中に菅山寺(かんざんじ)があります。奈良から平安時代にかけて多くの僧房がありました(現在は無住)。
山岳寺院跡で思うのは水はどうしていたのだろうということ。湖北では多くの仏像があった岐阜県に近い己高山の寺院跡が有名ですが水場は貧弱です。
菅山寺の朱雀池(すざくいけ)は標高360mほどの山中にある1,000㎡ぐらいの大きな池です。この池があったから菅山寺が造営されたのではと推測されます。

 

 

朱雀池の大掃除

  1. 杉の葉が積もる池を掃除
  2. 子ども達は自然観察、枝にはモリアオガエルの卵塊
  3. 大きなタニシが多く生息

毎年行われる朱雀池の大掃除に参加しました。寺を管理されてるのは余呉町坂口集落の皆さんです。今年は「菅山寺の森 友の会」主催で20数名が雨の中で作業を行いました。
大人達は池底に溜まった枝や落葉をかき集め池端にあげ、一輪車に移し替えて森に積んでいきます。前日から水は抜かれていて水深は20cmほどですが、その下のヘドロ層が50cm以上あります。
底は砂礫層なのでヘドロがなくなればとても透明な池となりそうです。中央は胸以上の水深なので近づけません。
子ども達は生き物観察。モリアオガエルの卵塊やアカハライモリ、大きなタニシに小さなカナヘビ、アカショウビンの鳴き声も聞こえます。
人海戦術で池の北側の堆積物は運び出せました。

 

企業のCSR活動としての森林保全

  1. 息の合った作業で
  2. 大掃除に集まったメンバー、がんばりました
  3. 菅山寺本堂

参加者の中に日軽パネルシステム(株)、滋賀日軽(株)の有志が8名おられました。息が合った動きで作業が進みます。
「地域貢献の一環で地域の清掃活動や、ながはま森林マッチングセンターさんの紹介を受け山本山の添え木抜きなどに参加しています。このようなCSR活動はコミュニケーションも活性化するため、当社の”女性活躍推進チーム”がめざす『働きやすい職場環境づくり』に良い影響となっています。今後も参加していきたいです」(CSR統括室副室長の渡邉寛幸さん)。滋賀日軽さんの未来が楽しみですね。

 

高時川沿いにオープンした「喫茶 高時」

  1. 高時川と大見集落
  2. 喫茶高時、右手の山の奥が菅山寺
  3. 木の内装の落ち着いた店内

朱雀池から流れ出す水は山を下り「淀川の源」の高時川に合流します。菅山寺へは南の余呉町坂口からが主な参道ですが、北側の木之本町大見からも上がれます。
高時川沿いの大見集落にはキャンプ場の大見いこいの広場があり、オートキャンプサイトの奥に菅山寺への登り口があります。
高時川を見下ろす場所に「喫茶高時」がオープンしました。この家は地域おこし協力隊の船崎さんが自分達の手で改修されました。
川のせせらぎが聞こえる落ち着いた店内でコーヒーとケーキで過ごす週末はいかがでしょう。

※菅山寺の森 友の会

※ながはま森林マッチングセンター

※喫茶高時
長浜市木之本町大見243 原則 土曜・日曜 10時~17時 営業

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レポーター紹介

写真/辻村琴美・文化コーディネーター

1956年大阪市生まれ。野洲市在住。(特非)コミュニテイ・アーキテクト近江環人ネットワーク理事長。
写真家の辻村耕司の妻。職業は編集者。一男一女を授かり夫の実家旧中主(ちゅうず)町にて三世代同居。
環境倫理雑誌M・O・Hもう通信編集長を務めた。好きな言葉は「信頼と優愛」。目標は“びわ湖から世界に羽ばたくバタフライエフェクト”を創ること。

文・写真/辻村耕司・滋賀を旅する写真家

1957年滋賀県生まれ。野洲市在住、(公益財団法人)日本写真家協会(JPS)会員。
1990年に滋賀にUターン後『湖国再発見』をテーマに琵琶湖周辺の風景や祭礼などを撮影。

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