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2025.02.18

【しがライターReport】トンボを通じて生物多様性と水辺環境を守る「トンボ100大作戦」琵琶湖博物館で展示中!

琵琶湖博物館で2月24日まで「トンボ100大作戦~滋賀のトンボを救え!」の展示が開催中です。多様な水辺環境がある滋賀県では、今までに102種のトンボが確認されています。トンボを通じて生物多様性と水辺環境を守る取り組みについてご紹介します。

希少なトンボを次世代に残す取り組み

トンボの幼虫であるヤゴは水中に生息するため、トンボは水辺に生息することが多く、滋賀県には湖、湿地、田畑、山地、平地と多様な水辺環境があることから、1990年代には約100種のトンボが生息し、滋賀はトンボの宝庫でした。
近年は生息数が減少し、絶滅が危惧されている種もいることから、希少なトンボを次世代に残すため、滋賀県内に事業所がある企業が連携して「生物多様性びわ湖ネットワーク」として保全活動に取り組んでいます。

琵琶湖博物館の展示では、滋賀県で確認されたことがあるトンボの写真や標本、保全の取り組みなどを紹介しています。

滋賀県のトンボ100種全種の確認を目指した調査活動を「トンボ100大作戦」と名付け、「生物多様性びわ湖ネットワーク」が確認し撮影した写真を展示。

2017(平成29)年にリュウキュウベニイトトンボ、2022年にベニトンボが確認されたことにより現在、滋賀県で確認されたことがあるトンボは102種で、そのうち同ネットワークのメンバーが確認して写真撮影したのは89種。会場内には色とりどりのトンボの写真が展示されています。

トンボを守るために企業ができること

「生物多様性びわ湖ネットワーク」の構成企業は、滋賀県内に事業所がある旭化成、旭化成住工、積水化学工業、積水樹脂、ダイハツ工業、ダイフクの6社。
それぞれが工場の敷地内にビオトープを作り、「推しトンボ」の生息地を守る取り組みをしています。

積水樹脂滋賀工場(竜王町)では体長2センチで日本最小のトンボ、ハッチョウトンボを「推しトンボ」として保護しています。滋賀県版レッドデータブックに掲載されている希少種で、貧栄養な湿地に生息し、オスは赤と黒、メスは黄色と黒の体色をしています。

工場内にある生物多様性保全エリアには古琵琶湖層による貧栄養湿地があり、草刈りなどをすることで湿地の環境が守られ、ハッチョウトンボの保全につながっています。

そのほか、旭化成守山製造所ではマイコアカネを、旭化成住工滋賀工場ではヨツボシトンボ、積水化学工場多賀工場・積水多賀化工ではアキアカネ、ダイハツ滋賀工場ではネアカヨシヤンマ、ダイフク滋賀事業所ではオグマサナエとハッチョウトンボを保全しています。

琵琶湖、田畑、湿地など多様な環境に生息するトンボを保全することは、水辺環境の保全にもつながります。トンボを知り、保全の取り組みを知ることで身近な生き物や環境について考えてみませんか?

琵琶湖博物館
草津市下物町1091
TEL::077-568-4811
開館時間:9時30分~17時(最終入館 16時)
休館日:毎週月曜日(祝日の場合は開館)
入館料:大人=800円、高校生・大学生=450円、中学生以下無料。

レポーター紹介

有限会社 ウエスト

「ピースマム」や「じゆうじかん」などで滋賀の地域情報を発信しています。
県内各地の情報に精通しているスタッフが、知られざる滋賀の魅力やイベント情報を深堀りしてお届けします♪

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