お知らせ
2023.02.09

【しがライターReport】山から琵琶湖へ ー水をめぐる旅ー

山に降った一滴の水は川に流れ琵琶湖に注ぎやがて他府県の地域を潤し大海に注ぎます。
一滴の水を大切に使いきれいに流すことが海を豊かにします。
今回は山から琵琶湖へと水をめぐる旅にお誘いしましょう。

滋賀県内の約500本の河川のほとんどは琵琶湖につながります。
主要10河川の流域面積は約2,000㎢と琵琶湖の約3倍にもなります。
写真は比良山系で暮らすイワナの仲間、ここで産卵します。

 

天からの恵みが木々に降りたつ

  1. ブナの幹を伝う雨
  2. 雪の菅並(すがなみ)、高時川
  3. 朱雀(すざく)池の鯉

天からの恵みである雪や雨は、ブナの幹を伝い地上に降ります。
高時川上流の雪深い里、菅並(すがなみ)の集落です。
山岳寺院菅山寺(かんざんじ)の水源として枯れることのない朱雀池。周囲にはブナが多く育っています。

 

雪が里に降る

  1. 七々頭ヶ岳山頂の観音堂
  2. 水路の氷結
  3. 雪解け水が流れる高時川

山頂に観音像を祀る七々頭ヶ岳(ななずがたけ)、4月の御開帳では、まだ雪が残ります。雪解け水を汲み観音さんに供えます。
伊吹山麓を流れる姉川源流の集落甲津原(こうづはら)、神社脇の水路には氷柱と雪解け水の激しい流れがみられます。
集落から支流から雪解け水を集めて流れる清涼な高時川。

 

水滴が川になり生物を育む

  1. 遡上するビワマス
  2. カワガラス
  3. 安曇川、石の影

琵琶湖から産卵のため遡上するビワマス、ここまでの道のりは15km近いとか。
京都府の最高峰、皆子山(みなごやま)近くを安曇川(あどがわ)は流れます。
安曇川の東、比良山系の明王谷にはカワガラスが水生昆虫を食べ生息しています。
比良山系から合流した安曇川。静かな川面に巨岩の影と新緑を映しています。

 

川の流れは琵琶湖に注ぎ里と人を育む

  1. ナマズ
  2. 西の湖、夏
  3. 姉川の夕陽と川漁師

安曇川は大きな扇状地を形成し琵琶湖へと流れます。湖に近い藁園神社(わらそのじんじゃ)では鯰を祀り、神事の終わりに境内を流れる小川に放ちます。
かつて琵琶湖の周りには内湖が多く存在していました。西の湖のヨシ群落は往時の面影を残しています。
岐阜県境から流れる姉川は福井県境から流れる高時川と合流し琵琶湖へと流れ、湖と川の境では今も漁が行われれています。

 

琵琶湖から海へ

  1. 琵琶湖に降る雪、長命寺付近
  2. 空から見た沖島と琵琶湖

西の湖は長命寺川となり琵琶湖につながります。水面にしんしんと降る雪、見飽きないのは私だけでしょうか?
琵琶湖に浮かぶ沖島は、世界でも稀有な淡水湖で人が住む島です。
高島市の北川水系は日本海へ、米原市の藤古(ふじこ)川は伊勢湾を経て太平洋へ・・・。
それ以外の川は琵琶湖から淀川を経て瀬戸内海へつながります。
天からの贈り物は地球を彩る青い宝石のように輝いています。

※辻村耕司写真展開催のお知らせ
「山から琵琶湖へ – 水をめぐる旅 – 」
2023年2月12(日)-17日(土) 於:平和堂 アル・プラザ野洲店センターコート 
2023年5月4日(木)-5月6日(土) 於:希望が丘文化公園 青年の城 

 

レポーター紹介

文/辻村琴美・文化コーディネーター

1956年大阪市生まれ。野洲市在住。(特非)コミュニテイ・アーキテクト近江環人ネットワーク理事長。
写真家の辻村耕司の妻。職業は編集者。一男一女を授かり夫の実家旧中主(ちゅうず)町にて三世代同居。
環境倫理雑誌M・O・Hもう通信編集長を務めた。好きな言葉は「信頼と優愛」。

写真/辻村耕司

1957年滋賀県生まれ、日本写真家協会(JPS)会員。
大学から大阪で暮らし1990年にUターン。
1993年から写真撮影を生業とする、滋賀を旅する写真家。

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