「食卓から未来のうみを守り隊4」推進リーダーの藤原帆七海です!
7月30日(火)に「食卓から未来のうみを守り隊4」の1日目が開催されました。
「食卓から未来のうみを守り隊4」とは、海のない滋賀県の人々が、海を身近に感じ、海の恩恵を受けていると最も実感できる「食卓」から思いをはせて、3日間の調査で「未来のうみを守るために」自分たちにできることを考える海の体験学習イベントです。
1日目は、滋賀県大津市にある【大津市地方公設卸売市場】と【滋賀県立琵琶湖博物館】を訪ねました。大津市地方公設卸売市場で行われた結団式では、小学5年生20人を「未来のうみを守り隊」に任命!県内全域の小学校から公募で集まった子どもたちは、きょうを合わせた3日間の調査活動をみんなで頑張ります!
今年のテーマは『おいしい魚の”食の道”を調査』
食卓に海の魚が並ぶまでの食の道と海と人との関わりを学びます。
まず行ったのは魚の産地調査。北海道や長崎県、さらにはチリやオーストラリアなど日本だけではなく世界から様々な魚が運ばれていることを知りました。
講義では沢山の魚が届く市場の役割、仲卸業者とは何か、魚のウロコの役割や神経締めについて大津市公設卸売市場の堀内さんや株式会社マリングレイスの田中社長に教えていただきました。
講義で市場や魚のことを学んだあとは実地調査。巨大な冷蔵庫を見学します。
冷蔵庫内はマイナス25度。事前に用意した濡れたタオルを振ると一瞬で凍ってしまいました。子供たちもお話を聞きながら身震い。
その後、生け簀→神経締め→血抜き→ウロコ取りを見学しました。『神経締め』は魚の鮮度を保つために行われる重要な工程とわかりつつも一瞬で魚の動きが止まり、思わず目をつぶってしまう子も…。
魚の鱗とり体験では、一匹ずつ専用の機械に入れると水圧で一気に鱗がはがれていきます。
目の前で一連の流れを見ることで、今まで以上に魚を食べることへの感謝や、海がない滋賀県に住む私たちと海とのつながりを知ることができました。
お昼ご飯はみんなでお弁当をいただきました。
食べていると扉からお神輿が!愛媛の宇和島からのお魚で造ったさばきたてのお刺身、真鯛・ヒラマサ頭付きをマリングレイスさんからプレゼント。身の引き締まったプリプリのお刺身に大喜び。大満足なお昼ご飯となりました。
午後からは「滋賀県立琵琶湖博物館」で流通の歴史を調査。昔の流通や冷蔵庫がなかった時代にどのように保存していたのかを滋賀県立琵琶湖博物館の橋本さんに教えていただきました。丸子船という船を使って昆布やニシンなどの海産物、お米などを滋賀県内各地から運んでいたことを知りました。海に浮かぶ船と違い船底が丸みを帯びていたり、おも木と呼ばれる杉の木を切ったものが船の両サイドについていたりと淡水で浮きにくい琵琶湖に適応した船が作られていて子どもたちは驚いた様子でした。
館内で展示を見学した後は昔の人の食文化についてお勉強。電気が無い時代には魚を保存するために、発酵させたり塩につけたり乾燥させたり燻製させたりと様々な工夫をしていたそうです。特に滋賀県には古くから発酵の食文化があり、有名なのが塩漬けにした魚と米を漬け込み、乳酸発酵させた「なれずし」。琵琶湖で獲れるニゴロブナや海で獲れる鯖などが使用されているようです。子ども達も実食し「酸っぱい!辛い!」と言いつつも多くの子どもが完食し、地元の昔の食文化に触れました。
活動初日は市場の役割や仕事内容、今も昔の流通や保存方法を工夫することで、海のない滋賀県に住む私たちでも、魚をおいしく食べられることを学びました。
守り隊のみんなは、次回8月5日(月)にいよいよ三重にいきます。
鯛の養殖の見学や、海の現状や漁について調べ滋賀と海のつながりについて考えます。お楽しみに!
「食卓から未来のうみを守り隊4」1日目の様子は、8月25日(日) の夕方6時5分~から、びわ湖放送でご紹介します。
是非ご覧ください!