近江八幡市の八幡掘といえば、時代劇や映画のロケ地としても有名な人気観光スポット!安土・桃山時代に豊臣秀次の八幡山城居城のもと、城下町が栄える原因となった町の一大動脈です。近江商人の発祥と発展、町の繁栄に大きな役割を果たし、江戸時代後期には近江国において大津と並ぶ賑わいを見せたといいます。堀に沿って白壁の土蔵や旧家が立ち並ぶ風情ある景観を求めて、写真や絵画の愛好家など、多くの観光客が訪れています。
ですがこの八幡掘も、戦後は陸上交通の発展によって廃れ、やがてドブ川のようになってしまったといいます。一時は埋め立てられようともしましたが、「八幡掘は埋めた瞬間から後悔が始まる」を合言葉に市民が立ち上がり、清掃活動に取り組みました。その結果、八幡掘は徐々に美しい景観を取り戻し、現在でも各種団体による清掃活動が続けられています。
今月2日には、「八幡学区まちづくり協議会環境部会」の皆さんが中心となり、”八幡堀一斉清掃”が実施されました。八幡堀周辺の地元住民の方々およそ500人が参加、小西市長も出席され、朝早くから八幡堀周辺で清掃作業が行われました。かつて琵琶湖と近江八幡市を結ぶ一大水運だった八幡掘りは、今も人々の暮らしと琵琶湖を結ぶ大切な宝として、住民の皆さん自らの手によって守られています。