昨年2月、うみごみ対策琵琶湖プロジェクト実行委員会では、彦根市の琵琶湖岸3ヶ所に「ポイ捨て見てるよ坊や」を設置しました。【そのときの記事はこちら】
看板は米原市の小学5年生(当時)・塚口春香さんのデザインで、琵琶湖の環境保全への訴えとポイ捨てダメの訴えが一目で分かりやすく、ドキっとするような表情で見張られているのが特徴的です。
この看板に見られていたらポイ捨てなんてできなさそうですが…いったいどれほどの効果があったのか、「滋賀県立大学廃棄物バスターズ」の皆さんに調査してもらいました!
「滋賀県立大学廃棄物バスターズ」は、日頃から彦根周辺の清掃活動や、廃棄プラスチックをリサイクルしてプランターを製造するなど、環境に配慮した活動を行っています。
今回は看板の効果を検証するため、約10ヶ月の設置期間中に2回調査してもらいました。
看板を設置した3か所で、それぞれ ①看板付近 ②看板が見えないエリア の2グループに分かれて、落ちているごみの種類と数を調べます。
まずは1回目、6月の調査。
包装容器の量は看板付近のほうが多いという結果になりましたが、生活用品やタバコなど他の種類のゴミは、看板が見えないエリアでのゴミの量が圧倒的に多いという結果に!
コロナ禍によるマスク着用が一般化してきたため、以前よりマスクのゴミが多いように感じられたそうです。
調査2回目の11月。
6月に調査した時より、看板付近と見えないエリアでのゴミの量の差が顕著になりました!
また、1回目に集まった燃えるごみの量は9.7kgだったのに対し、2回目は4.2kgと、その量も大幅に減っています。
とくに飲食関係の包装容器の量が減っていて、これは公園で飲食をした後にポイ捨てをする人が減ったためと考えられます。
やはり「ポイ捨て見てるよ坊や」の効果はありました!!
今回の調査を通して「滋賀県立大学廃棄物バスターズ」の皆さんは、「コロナ禍によるマスクなどのゴミの増加がみられ、時代に即した不法投棄への啓発が必要になってきている。使い捨ての物ではなく繰り返し利用できるものを購入するなど、”ゴミを減らす”ではなく”ゴミになるものを減らす”意識も大事」と感じたそうです。
世界中で問題になっている海洋ごみ。
その約8割は街で出たごみが雨や風によって川へ、そして海へとたどり着いたものだといわれています。
ポイ捨てをしないことはもちろん、1人ひとりの行動が海の未来を守ることにつながるということを意識した生活を心掛けたいですね。