食卓から未来のうみを守り隊のサポートリーダーの東美希です。
7月25日に「食卓から未来のうみを守り隊!」の1日目が開催されました。
「食卓から未来のうみを守り隊」とは、海なし県の滋賀県の人々が、海を身近に感じ、海の恩恵を受けていると最も実感できる「食卓」から思いをはせて、海や琵琶湖、森の抱える問題を3日間の体験を通して、自分たちに出来ることを考え、元気な海を未来に残そうというプロジェクトです。
1日目は、長浜市西浅井町山門にある【奥びわ湖・山門水源の森】を訪ねました。
ここは滋賀県最北端に位置し、4万年もの歴史をもつ県内最大級の湿原を持つ、びわ湖源流の森です。
開会式では、滋賀県内各地から公募で集まった小学5年生20名を「食卓から未来のうみを守り隊」に任命しました。
3日間体験を通じて感じた事や学んだ事を1枚のリポートにまとめてもらいます!
森を案内してくださるのは、山門水源の森を次の世代に引き継ぐ会の皆さんです。
こちらの会では、希少種をはじめとする多様な生きものの保全と再生を行い、里山の環境を保全する大切さを広めるために観察会などを実施されています。
5名1班に分かれて1人ずつガイドについていただき、沢口のヒノキ林へ移動しました。
柔軟体操を終えていざ出発です!
日本一小さなトンボとして知られるハッチョウトンボを発見しました。
山門水源の森には50種類ものトンボが生息しているんです。
5mm程のタゴガエルの幼体も発見!よく見つけられました!!
ミヤマウメモドキには実がなっているものとなっていないものがありました。
実がなっているのが雌株で、なっていないのが雄株です。
植物にも雄雌別株になっているものがあることを学びました。
緑の木々の中で、紅葉したように見える木がありましたが、もちろん紅葉ではありません。
ナラ類の木々が赤茶色に枯れてしまう「ナラ枯れ」です。
かつて炭や薪として使われていたコナラの木は、近年利用されず切らずに放置されて弱ってしまい、虫食いの被害にあい、枯死してしまいます。
森と人が関わり、手入れをすることが豊かな森を守ることにつながるのです。
続いて水源を観察。森を水源とする水は、大浦川を流れ、琵琶湖につながり、 瀬田川・宇治川・淀川を通って大阪湾(太平洋)に流れ込んでいきます。
水源の観察を終えたら、森の中でブルーシートを敷き、寝ころびました。
目を閉じ、5分間全身で森を感じてもらいました。
「セミの鳴き声がした」や「風の音が聞こえた」など様々な感想を聞かせてくれました。
多種多様な動植物がいて豊かな森が育ちます。
森に降った雨や雪は、湿原に集まり少しずつ沢に流れ出します。
沢はやがて川に入り、人々の生活や田畑の農業用水として大切に使われます。
そして琵琶湖に流れ込み、やがて大阪湾へ。
自然観察を通して、豊かな森を保ち育てることの大切さと、森を守ることが琵琶湖や海を守ることにつながることを学びました。