一般社団法人海と日本プロジェクトin滋賀県は、海洋プラスチックごみをはじめとするごみ問題について児童らが自ら考え、その対策に向けたアクションを起こすことを目的としたワークショップ「Rキッズ~海ごみゼロ大作戦~」を実施しました。
子どもたちはごみ問題について学び、使い捨て容器を削減することがごみ減量につながることを見出しました。使い捨て容器を減らすための第一歩として、持ち込みの「マイ容器」で商品を持ち帰ることができるのかヒアリング調査を行い、マップにまとめ発表しました。
このイベントは、日本財団が推進する海洋ごみ対策プロジェクト「海と日本プロジェクト・CHANGE FOR THE BLUE」の一環で開催するものです。
Rキッズは琵琶湖のごみを調査するため、滋賀県守山市の湖畔で清掃活動を行いました。
たくさんのごみが流れ着いていて、ごみ袋はすぐにいっぱいになり、子どもたちもびっくり!
目につくごみだけではなく、砂浜にあるマイクロプラスチック(5mm未満の小さなプラスチック)がどれくらいあるのかも調査するため、砂を水の張ったボウルに入れ、浮遊物を回収する方法で採取し調査しました。
農業で使用した被覆肥料や細かく砕けたプラスチックが多く見つかり、プラスチックごみが環境に残り続ける実態を知ることができました。
毎年800万トンものプラスチックごみが海に流れ出ていること、プラスチックは自然に分解されず、海洋ごみとして残り続けることなども学んだRキッズは、プラスチックごみを減らすためにどのようなことができるかを考えました。
「海に流れ出る前の川でプラごみを回収する」「お菓子の個包装をやめる」「レジ袋を100円にする」など、多くの意見が出ました。
買い物した際の使い捨てプラスチック容器が多すぎるという課題に対し、自分たちで取り組める解決策として「持参した容器に商品を入れてもらえばいいのではないか」という案を実践することにしました。
実践する前に、使い捨て容器ではなく、持ち込んだ「マイ容器」に商品を入れてもらう試みの可能性を探ります。
京都で包装なしで買い物ができるお店のマップを作成している団体「くるん京都」さんの講義で、包装容器にもコストがかかっており商品代が上がっていること、ごみを減らすには、無駄なプラスチックを作りすぎないことが大事だということを学びました。また、地元で量り売りの販売を続ける九重味噌さんに取材を行いました。
必要な分を必要な時に、お気に入りの容器で購入できる量り売りはRキッズが思っているよりも昔から続いていて、たくさんの人が買い求めていることが分かりました。
実際にマイ容器で買える店舗はどの程度あるのかヒアリング調査を実施しました。
大津市と草津市で、食料品店やテイクアウト可能な飲食店などを回り「マイ容器で買えますか?」と聞いたところ、45店舗のうち24店舗が可能だということが分かりました。
「衛生面で心配があり実施できない」という店舗や「できるけど希望されたことはない」という店舗も多く、新たな課題も見つかりましたが、まずは実態を把握することができました。
結果を模造紙にまとめて、マイ容器マップを作成しました。
8月27日に開かれた「みんなのBIWAKO会議」で、Rキッズの活動報告を行いました。緊張しながらも、しっかりとした声で、マイ容器の大切さやヒアリング調査の結果を発表しました。三日月大造滋賀県知事からは、「昔はお豆腐屋さんにボウルを持って買いに行くなど、マイ容器の文化があった。そういうものをもう一度見直すところから、子どもたちと一緒に考えていきたい」。勝目康環境大臣政務官からは、「プラスチックごみを減らすためには、単にポイ捨てを辞めるだけでは不十分で、作る量を減らすことが大切。マイ容器の試みはまさにそこをしっかり押さえている。世界でも議論していきたい」というコメントをいただきました。
日本のお店では野菜も果物もプラスチックで包まれているので、ごみが増えています。
マイ容器を持って買いに行けばそのごみを減らせます。フランスでは当たり前のように量り売りで売られていると聞いて、日本ではプラスチックごみ問題をあまり知らない人が多いのだなと残念に思いました。
マイ容器には買う人にも売る人にも、地球にもメリットがあります。
ぜひみなさんも「マイ容器で買えますか?」とお店で聞いてみてください。そうしてマイ容器が広がっていけば良いと思います。
マイバック、マイボトルは以前より利用する人が増えてきているような気がしますが、マイ容器はまだ馴染みがない方が多いのではないでしょうか。
知らないだけでマイ容器で購入できるお店は沢山あるのかもしれません。
みんなでマイ容器を利用し、少しずつ環境を良くしていきましょう!