こんにちは、海と日本プロジェクトin滋賀県推進リーダーの小西あゆ香です。
毎年好評いただいている「さばける塾」。今年も12月3日(土)に能登川コミュニティセンターで開催し、滋賀県内の小学5年生~中学2年生の親子6組12名にご参加いただきました。
このイベントは、魚をさばくという日本古来の調理技術を継承しながら、命をいただいていることに感謝し、海を大切にする気持ちを育むことを目的に開催しています。
調理の前に、海や琵琶湖について学びました。
まずは、海についてのオープニングムービーを見ました。海には、たくさんの生き物が生息していて、地球上の酸素の半分は海の植物プランクトンが供給していることや、海を通じて様々な文化が伝わり発展してきたことなど、私たちの暮らしは、海に支えられていることを学びました。
続いて、大阪ガスネットワーク(株)の北村衣江さんから和食にかかせない「だし」についてお話をお聞きしました。実際に「昆布だし」と「カツオだし」2つ合わせた「合わせだし」を飲み比べてみました。
参加者には「合わせだし」が一番人気。それもそのはず「合わせだし」は、昆布に含まれるグルタミン酸と、かつお節に含まれるイノシン酸が合わさり、うま味が7倍になるそうです。
昆布もカツオも海の恵み!日本の食文化と海の深い関わりを感じることができました。
さらに、滋賀県水産課の久米弘人さんから、滋賀県民にとって海のような存在である琵琶湖の漁業についてお話をお聞きしました。
琵琶湖には、約50種類の魚が暮らしていて、そのうち16種類が琵琶湖の固有種です。琵琶湖の漁獲量は、産卵や生育の場であるヨシ帯の減少や外来種の増加などの影響でこの60年ほどで約1/10まで減少していることを学びました。
今回調理したホンモロコは、稚魚の放流や産卵期は採捕を禁止するなどといった取り組みによって、資源が回復してきているそうです。
いよいよ、魚をさばきます!初心者でもさばきやすい、基本のアジを1人1匹ずつさばきました。
まずは、大阪ガスクッキングスクール・インストラクターの加茂紀代美さんに、デモンストレーションをしていただきながら「さばき方」を教えて頂きました。続いて、参加者の番です。インストラクターの方にアドバイスをもらいながら、アジを3枚におろしていきました。さばいたアジは、薬味や味噌などと一緒に細かく刻み、丸めてフライパンで焼き「サンガ焼き」にしました。
滋賀県ならではの食材ということで、琵琶湖固有種のホンモロコを使って南蛮漬けを作りました。
ホンモロコは、「コイ科の魚類では最もおいしい」と言われ、肉質がよく骨も柔らかいため、丸ごとおいしく食べられます。さらに今年は、1本釣りの立派な天然のビワマスが入手できたので、刺身にしました。
天然のビワマスは、食べている餌によって身の色が変わるそうで、この日のビワマスは、魚をたくさん食べていたのでうすいピンク色をしていました。ビワマスの刺身は、上品な脂がのっていて弾力もあり参加者に大好評でした。
実食の後、参加者に感想を聞きながら、クイズ形式で海の学びを振り返りました。
そして、参加者全員に「さばけるマスター認定証」が授与されイベントが終了しました。
日本さばける塾in滋賀県の様子は、12月15日(木)17:55~「海と日本プロジェクトin滋賀県」で放送します。
是非ご覧ください!
小学5年生「調理をして、普段料理を作っている人の苦労がよく分かりました。」
小学5年生「琵琶湖を守るのは大事だと思いました。」
中学1年生「魚を上手にさばけて、褒められて嬉しかったです。」
中学1年生「普段琵琶湖についてふれる機会があまりないので、講師の方々の話を聞き、調理をして改めて
琵琶湖に関心を持つことができました。」
中学2年生「魚は思ったより簡単にさばけました。」
保護者「アメノイオごはんを琵琶湖博物館で見て、食べてみたいと思っていたので、実際に食べることができてよかったです。おいしかったです。」
保護者「食を通じて社会問題を学ぶ機会はあまりないので、このようなイベントに参加できてよかったです。」
保護者「琵琶湖の固有種が減っていることは知っていましたが、ホンモロコが増えているのことに驚きました。子供が魚を上手にさばけているのを見れてとても嬉しかったです。」
保護者「滋賀県民として身近な存在である琵琶湖ですが、なかなか普段意識せずに過ごしてしまっているので、ごみを出さないところから自分にできることをやっていきたいと思いました。