海と日本プロジェクトin滋賀県・推進リーダーの藤田有紀です。
「食卓から未来のうみを守り隊3~郷土料理で海を考える~」2日目と3日目は、7月21日(金)~22日(土)にかけて、福井県の若狭少年自然の家にお泊り!子どもたちは全員がこのイベントを通して知り合いましたが、3日目にもなると、みんなすっかり仲良しになりました。
<1日目の様子はこちら>
<2日目の様子はこちら>
3日目の午前は、海の一大イベント!カッター船に乗り込み、海に繰り出します。20人の子どもたちと班長で、船長の掛け声に合わせて「そ~れ!」と大きな声を出し、長くて重い櫂を一生懸命漕ぎました。そして酷暑の中、誰1人音を上げることなく、最後まで漕ぎ切ることができました。凄い!!!
最後まであきらめずに、みんなで力を合わせて一つのことを成し遂げた経験は、これからのみんなの人生の宝物になりましたね。
お昼ご飯をたっぷり食べて元気になったら、「若狭おばな御食国大使」を務める若狭高校の3人の生徒さんにお話を聞きました。
「御食国」とは、朝廷に海水物産などを貢ぐために選ばれた国で、若狭、志摩、淡路などがあります。豊富な鯖が獲れた若狭には、鯖寿司や丸焼き鯖、なまぐさ汁など、鯖を使った郷土料理がたくさんあります。その鯖を京都へ運ぶ中で、滋賀にも鯖の郷土料理が根付いたんですね。
御食国大使の皆さんの軽妙なトークに、子どもたちも興味津々!クイズなどを交えて楽しく紹介していただき、子どもたちからも積極的に質問が挙がっていました。
最後はいよいよ、3日間学んだことの集大成!鯖を使ったお寿司のオリジナルメニューを考えます。
教えていただくのは、滋賀6店舗+福井1店舗で展開している寿司チェーン店「海座」の皆さん。ひとくちに鯖と言っても、いろいろな食べ方があります。まずは、浅じめ、深じめ、焼き鯖、へしこ、4種類の鯖を試食しました。お寿司の形にも、握りや巻き寿司、押し寿司などがありますよね。どんなお寿司にするかイメージはできたかな…?
お寿司は各班ごとに、それぞれ2種類考えました。観光客が楽しめるよう浅じめ・深じめの食べ比べにしたり、薬味や味付けを工夫したり、”お城風”のようなユニークな見た目にしたり…子どもたちからは様々なアイデアが飛び出しました。大人顔負けの企画力に、海座の皆さんからも感嘆の声が!採用された案は商品化され、9月下旬から「海座」各店舗で販売予定です。どんなお寿司になるのか楽しみですね。
かつて福井ではたくさんの鯖が獲れ、鯖を使った郷土料理も数多く生まれ親しまれてきました。しかし今では鯖の漁獲量は激減。豊かな鯖文化を守ろうと、養殖などを行い奮闘している方がいることを知りました。
そして昔から滋賀は福井の海と鯖を通してつながっていたこと。福井の海のおかげで滋賀にも鯖を使った郷土料理が根付いたこと。琵琶湖と海はつながっていることを学びました。琵琶湖を守ることは海を守ること。参加してくれた子どもたちには、ぜひこのイベントで学んだことをまわりの人に伝えて、”自分たちにできること”を実践してくれたら嬉しいです。
・郷土料理には、長期保存するために発酵させたり工夫があり、ゆりかご水田は、魚にも他の生き物にも優しい、よく考えられた最高の米づくりだということを知りました。また、魚を食べる時はありがたく思って食べようと思います。
・地球の海全体が地球温暖化などで温かくなっていて、自分には何ができるのか考えさせられました。
・福井県の海が豊かなのは、まわりの山が豊かだからで、山を守ることは海を守ることにつながることです。
・鯖の養殖についての工夫や、今海で起こっている環境問題について知ることができた。
・海のない滋賀県に鯖を使った郷土料理がある理由が、鯖街道を通じて滋賀にひろまったということがわかりました。