海と日本プロジェクトin滋賀県・推進リーダーの藤田有紀です。
「食卓から未来のうみを守り隊3~郷土料理で海を考える~」の2日目が、7月21日(金)に開催されました。このイベントは、県内の小学5年生20人の子どもたちが、うみ(海・琵琶湖)を身近に感じることができる「食卓」から思いをはせて、3日間の調査で「未来のうみを守るために」自分達にできることを考える環境学習イベントです。
2日目と3日目は、滋賀を飛び出して福井へ!ドキドキのお泊りです。
<1日目の様子はこちら>
まず訪れたのは「福井県水産試験場」。かつて福井では大量に鯖が獲れ、「へしこ」「さばぬた」「丸焼き鯖」「なまぐさ汁」など、鯖を使った郷土料理がたくさん生まれました。ですが今では、鯖の漁獲量は激減していました。
福井県水産試験場では、鯖を復活させ鯖文化を守ろうと、鯖の養殖が行われています。温度変化に弱いデリケートな鯖の養殖方法を、間近で見て学びました。子どもたちは、なかなか見ることのできない鯖の赤ちゃんを見て、積極的に質問をしていました。
お昼は「民宿佐助」へ。福井の郷土料理「へしこ」について学びます。滋賀の鮒ずしは発酵に米を使っていますが、福井のへしこは”ぬか漬け”です。
海苔の代わりにわかめを敷いたご飯に、民宿佐助さん自慢の自家製へしこを入れて、自分たちでおにぎりを握ります。この”へしこ”が絶品!!子どもたちみんな、へしこは見るのも食べるのも初めてでしたが、「美味しい!」とお代わり続出。たくさん食べていました。
午後からは、宿泊先の若狭湾青少年自然の家へ。まずは海辺で、ごみを拾います。透き通った美しい若狭湾。ごみなんて無いように見えますが…よく見ると、発泡スチロールなど、たくさんのごみが流れ着いていました。
そのあとは、子どもたちが一番楽しみにしていたという磯あそび!みんなびしょ濡れになりながら、海の生き物を探しました。
たくさん遊んだ後は、海の課題をお勉強。福井県立大学 海洋生物資源学部 准教授の細井公富さんに、海岸1mごとにゴミ袋15個分のごみが落ちていること、プラスチックごみは年800万トンも出ていることなどを教えていただきました。
ここまで学んだことを踏まえて、「海や琵琶湖を守っていくために、自分たちにできること」を考えます。「ビニール袋を持ち歩いてゴミがあったら入れる」「郷土料理のことをクラスのみんなに伝える」「ゴミを分別する」など、無理なく始められることを考えてくれました。こういった毎日の行動の積み重ねが、海や琵琶湖を守るために大切なことなんです。
この日の締めくくりは、海の音を聞きながらキャンプファイヤー。火を囲んで、みんなでジェンカを踊ったり、ゲームをしたり、今日1日を振り返ったり…。きっと忘れられない思い出になりましたね。