滋賀と海のつながり調査隊サポートリーダーの中澤誠です。
10月31日(土)に「滋賀と海のつながり調査隊」の1日目が開催されました!
「滋賀と海のつながり調査隊」とは、県内の小学5年生20人が3日間にわたって、森・琵琶湖・海のつながりを水の流れとともに学習し、【生物多様性】の重要性と私たちにできることを考えるプロジェクトです。
この日は、長浜市西浅井町山門にある【奥びわ湖・山門水源の森】を訪れました。
ここは滋賀県最北端に位置し、4万年もの歴史をもつ県内最大級の湿原なんです。
山門水源の森に到着して最初に開会式を行いました。
開校式では、滋賀県内各地から公募で集まった小学5年生20名を「滋賀と海のつながり調査隊」に任命しました。
実はこの20人全員が違う小学校から集まっているんです!
「山門水源の森を次の世代に引き継ぐ会」の藤本さんの指示で、山に入る前に靴の裏を洗います。
どうしてかって?答えは、外の植物の種などを山に持ち込まないようにするためです。
しっかり説明も聞いて、いざ出発!!
自然豊かな山でたくさんの植物や動物と出会いました。
おなかの調子を整える効能をもつ植物のセンブリを発見!
言われるがままに子どもたちはセンブリを口にしますが…、良薬は口に苦しということわざを実感することとなりました。
他にも紫色の花が綺麗なリンドウや黄色い花がかわいいキリンソウ、果実が羽根つきの羽根に似ているツクバネを見つけました。
水辺にはアカハライモリもいましたよ!
アカマツの木の下でエビフライのようなものを発見!これは一体なんでしょう?
実はこれ、リスなどの動物に食べられた「まつぼっくり」なんです。
実際にリスを発見することはできませんでしたが、夜には木の上で宴会をしているのかもしれませんね。
山の中を進んでいくとまたまた気になるものが…。
いくつかの木にビニールの紐が巻きつけてあります!
これは「山門水源の森を次の世代に引き継ぐ会」の皆さんが巻きつけたものです。
こうすることで光るものが苦手な鹿が木の幹で角研ぎをするのを防いで、木を守っているんです。
引き継ぐ会の皆さんは他にも間伐や下草刈り、山道の整備など、森に手を加えることで豊かさを守る活動を続けています。
川沿いを通って山を登っていくと、なんと川の始まりにたどり着きました!
山に降った雨が地面を通って湧き出ているんですね。
この川はやがて大浦川に合流し、大浦川は琵琶湖につながっています。
つまりこの川の始まりが琵琶湖の始まりの1つになっているんです。
その後、森の中にブルーシートを広げてみんなで寝転びました。
おしゃべりをやめ、目を閉じて、全身で森を感じます。
心を癒すという役割ももつ森の中で、子どもたちはどんなことを感じたのでしょうか?
「風の音が聞こえた」「鳥の鳴き声が聞こえた」「水が流れる音が聞こえた」などたくさんの感想を教えてくれました。
この一日の中で、五感すべてを使って自然を感じました。
山から帰ってきた子どもたちは、入り口近くの「やまかど森の楽舎(まなびや)」で藤本さんのお話を聴きます。
この山門水源の森では寒い地域に生息する植物と温かい地域に生息する植物が両方見られます。
つまり、植物の観点から考えると山門水源の森が日本の中心とも言えるわけです!
たくさん体を動かしてたくさん学んだ子どもたち。
さすがに疲れたかな?と思いましたが、帰りのバスでもまだまだ元気で驚きました。
調査隊の2日目、3日目での活躍にも期待です!
この日の様子は、11月17日(火)夕方6時20分~の5分間、びわ湖放送でご紹介します。
「滋賀と海のつながり調査隊」の活躍をぜひご覧ください!