食卓から未来のうみを守り隊のサポートリーダーの中澤誠です。
7月31日に「食卓から未来のうみを守り隊!」の2日目が開催されました。
「食卓から未来のうみを守り隊」とは、海なし県の滋賀県の人々が、海を身近に感じ、海の恩恵を受けていると最も実感できる「食卓」から思いをはせて、海や琵琶湖、森の抱える問題を3日間の体験を通して、自分たちに出来ることを考え、元気な海を未来に残そうというプロジェクトです。
2日目は、高島市安曇川にある【三和漁業協同組合】を訪ねました。
今回は琵琶湖の漁師さんから、琵琶湖の特徴と漁業について教えてもらいます。
滋賀県漁業協同組合連合青壮年会の皆さんに船を出していただき、琵琶湖の伝統漁業“エリ漁”の見学に行きました。
エリ漁とは、湖岸から沖合に向かって矢印型に網を張り、魚の習性をうまく利用して「つぼ」と呼ばれる部分に誘導し、閉じこめて漁獲する漁業です。
アユやフナが獲れるこの漁は、魚を獲り過ぎない持続可能な漁だと言われています。
子どもたちは身を乗り出して覗き込み、「つぼ」の中を泳ぐ魚を観察していました。
エリ漁見学のあとは、漁師さんの粋な計らいで沖の白石までクルージング!
沖の白石の周りは水深約80mというから驚きです。
滋賀県水産課の竹上さんから、琵琶湖の生き物や歴史について教えていただきました。
琵琶湖は約400万年前にできた日本最古で最大の湖だということ、琵琶湖には固有種が16種いることぐらいは覚えておきたいですね。
また、琵琶湖では昔に比べて魚や貝の獲れる量が減少しています。
琵琶湖の漁師さんたちは琵琶湖を守るために、稚魚の放流や湖岸の清掃、外来魚の駆除などを行っていることを知りました。
お昼にはエリ漁で獲れたアユを天ぷらにしていただきました。
揚げたてのアユはとってもおいしくて子どもたちのつまみ食いが止まりません!
青壮年会の皆さんがアユの佃煮も用意してくださっていて、豪華なお昼になりました。
季節や漁法によって味が変わるそうなのでそれも気になりました。
琵琶湖の水は瀬田川、宇治川、淀川を通って大阪湾に流れ着きます。
午後からは大阪・岸和田漁港と中継をつないで大阪湾についても学習しました。
初めに大阪市立自然史博物館友の会会長の鍋島靖信さんに大阪湾について教えていただきました。
大阪湾は琵琶湖をはじめとした広大な集水域をもつため栄養塩類の流入が多く、世界有数の漁場となっています。
しかし、地球温暖化の影響でアナゴやマコガレイの漁獲量の減少やマイクロプラスチックの問題も…。
琵琶湖と海はつながっていることを理解して、海を守るためにもゴミの分別や環境保全活動への参加に取り組みましょう。
最後に大阪府資源管理船びき委員会の漁師・中武司さんと音揃政啓さんに、海を守るための活動について教えていただきました。
大阪湾では、シラス、イカナゴ漁でMEL(マリン・エコラベル・ジャパン) 漁業認証を取得しています。
MEL認証とは、水産資源の持続的利用、環境や生態系の保全に配慮した管理を積極的に行っている漁業・養殖の生産者と、そのような生産者からの水産物を加工・流通している事業者を認証する水産エコラベルです。
その他にも森を守る活動にも積極的に取り組んでおられます。
子どもたちは漁師さんにたくさんの質問をして、大阪湾のこと、自然環境のこと、自分たちがどのように行動するべきかをしっかりと学びました。
この日の様子は、8月24日(火)夕方5時55分~の5分間、びわ湖放送でご紹介します。
「食卓から未来のうみを守り隊」の活躍をぜひご覧ください!