うみゴミ対策琵琶湖プロジェクト実行委員会は7月28日、水環境保全への祈りが書かれた木札約300枚を、世界遺産である比叡山延暦寺 根本中堂での護摩法要や、山王総本宮日吉大社による湖上焚上神事で焚き上げました。
さらに、「水と祈りの地・滋賀から世界の水環境保全を願うコンファレンス」を同時に開催。宗教宗派を超えて、水環境の保全を祈願しました。
この催しは、日本財団が推進する海洋ごみ対策プロジェクト「海と日本プロジェクト・CHANGE FOR THE BLUE」の一環で行われました。
滋賀県各地には水と結びついた祈りの文化が存在し、水を守り大切にする心が脈々と受け継がれています。その文化や精神は、日本遺産「琵琶湖とその水辺景観―祈りと暮らしの水遺産」として認定されています。
そんな滋賀県の文化を知り、多くの人に海洋ごみ削減の意識を高めてもらうため、大津市の比叡山延暦寺・山王総本山日吉大社・唐崎神社に啓発ブースを設置しました。ブースの看板には海洋ごみ問題についての内容に加え、滋賀に水と祈りの文化があること、滋賀と海は琵琶湖や川と通じて繋がっていることなどを記しています。
また、海洋ごみ削減に向けた願いや決意を水環境保全祈願の木札に記入することができ、合わせて300枚の木札が集まりました。木札には「琵琶湖も海も美しく豊かでありますように」「きれいな海へ」「プラスチックのごみが海に流れない世界になりますように」「海の生き物が自由に泳げますように」など、琵琶湖や海の環境保全の願いをたくさん書いていただきました!
水環境保全祈願の木札は、7月28日(木)に、2か所でお焚き上げが行われました。半分は世界遺産である比叡山延暦寺の根本中堂で火にくべられ、僧侶5人による護摩法要が営まれました。もう半分は日吉大社が琵琶湖上で行う湖上焚上神事にてお焚き上げを行いました。
比叡山延暦寺での護摩法要に合わせ、延暦寺には県内の環境団体ら約20人が集まり、コンファレンスを開催しました。
大麦ストローをきっかけに子どもたちにプラスチックごみ問題について知ってもらおうと活動する”工房シーダーノ”や、廃棄プラスチックからプランターなどを製造し循環型ビジネスモデル構築を目指す”廃棄物バスターズ”などが活動報告を行い、水環境保全への想いを新たにしました。
湖上焚上神事が行われた日吉大社摂社唐崎神社の「みたらし祭」では、水生生物の環境保全に役立つヨシを使った「お祓いヨシ」の製作ワークショップを行いました。水と祈りの文化の理解と共に製作することで、より水環境への意識を高めてもらうことが目的です。祭に訪れた150人がヨシを製作!お祓いヨシは、自宅の玄関に飾ることでご利益があります。
宗教宗派を超えて、世界の水環境の保全を祈り、そして琵琶湖や海の環境保全について考える1日となりました。