レポート
2019.08.29

うみゴミ調査隊【3日目】~企業の取り組みを調査&アイディア発表!~

うみゴミ調査隊推進リーダーの石橋香織です。「琵琶湖と海はつながっている!」を合い言葉に、琵琶湖を海に見立てて調査する「うみゴミ調査隊」。その3日目の調査が8月22日(木)に実施されました。夏休みの終わりを感じるこの日、うみゴミ調査隊の活動も最終日となります。
1日目・2日目の活動で、琵琶湖にもゴミが流れついていること、その中には、いま世界中で問題となっているマイクロプラスチックごみも含まれていることを体感しました。最終日は、その問題に向き合う企業の代表として、「株式会社平和堂」と「一般社団法人 滋賀グリーン活動ネットワーク」の取り組みについて調査しました。

 

「平和堂」の取り組みを調査!

株式会社平和堂」の取り組みについて教えてくださるのは、CSR推進室の古池眞人さん。日々の生活で欠かせないスーパーマーケットで行われているリサイクル活動、ごみを減らすための活動について、教えていただきました。
たとえば発砲スチロール製のトレーや透明トレーは、再びトレーとして再生されます。牛乳パックは四国へ送られ、トイレットペーパーやキッチンペーパーなどの再生紙として生まれ変わります。ペットボトルは、透明トレーの他にも、洋服としても再生されているそうです。なんと、平和堂の店舗で働く人が着ている制服やブラウスもペットボトルから作られたものなんですって!気になる「着心地は?」という質問には、自信をもって「通常のものと変わりません!」と回答をいただきました。
続いて、実際の売り場に移動し、私たちが商品を買う場所で行われている活動についても教えていただきました。プラスチック包装を減らすため、野菜や果物は、ばら売りをしています。必要なものを必要な分だけ買えるのは、消費者としても無駄を省けて助かりますよね!また、買い物後のプラスチック袋を有料にすることで、エコバッグなどの持参を促し、今では89%のお客さんがプラスチック袋は不要と回答しているそうです。お惣菜や魚・肉を切った細かい部分も、ごみにはせず、肥料・飼料として活用されています。

 

社屋にも工夫が!

平和堂の食堂でお昼を食べた後は、平和堂本部HATOCの建物を見学。ここにも、環境に優しい工夫が凝らされていました。
HATOCでは、「スカイライトチューブ」という照明システムが採用されています。これは、電気を使わず、太陽の光をそのまま建物内に運ぶ仕組みです。エアコンも、人の動きを感知してエアコンの運転を調整する「センシング機能」付きで、無駄のない空調を実現されていました。

 

「滋賀グリーン活動ネットワーク」の取り組みを調査!

続いて、20周年を迎えた「一般社団法人 滋賀グリーン活動ネットワーク」の辻博子さんに、”賢い消費者”について教えていただきました。
以前は”賢い消費者”といえば、「やりくり上手・騙されない」という意味が強かったそうですが、現在は「環境へ配慮をした購入ができる消費者」という意味が大きいそうです。環境に優しい商品を選ぶことはもちろんですし、長く使えるものを選ぶということも重要なポイント。そして、「買う」というだけでなく、「レンタル」「修理」という選択肢を持つことも必要だと教えていただきました。
紙でできた商品についての紹介の際、辻さんから「昔はプラスチックなんてなかった。袋だって何だって、元の素材に戻すだけ。」というコメントが。これには、私もハッとさせられました。人の歴史の中で、プラスチックを使い始めたのは最近の話。そう思うと、どんな物でもやろうと思えば、プラスチックを使わない形にできそうな気がします。

 

うみゴミ調査隊アイディア発表会

そして午後はいよいよ、これまで学んだことを生かして、子どもたち自らアイディアを出し、ごみを減らすためのグッズを企画・発表します。どのアイディアも、子どもたち自らが一生懸命考えてくれたものだということが伝わるものでした。総評をいただいた滋賀グリーン活動ネットワークの辻さんも、実行委員会の杉江事務局長も、そのアイディアに感心、感動されていました。
たとえば、ペットロボ。かわいいペットの形で、ごみを食べ、そのお腹の中でごみを溶かしたり分解したりしてくれます。しかも、日々一緒に過ごすペットだからこそ、ご主人の大切な物をごみと間違ったりはしません。ちょっと先の未来、本当に実用化されているような気がします。そして、その開発者の中には、うみゴミ調査隊のメンバーも居るかもしれませんね!

 

「うみゴミ調査隊」閉会式

アイディア発表を終え、うみゴミ調査隊の活動は完了です。調査隊の活動を支えてくださった大学生リーダーの皆さんも、本当にありがとうございました。閉会式では、「海洋ごみについて理解できて良かった!」「なかなか出来ない体験ができて良かった!」など、この体験ツアーの目的をしっかりと果たしてくれた感想が飛び出しました。そして、「新しい友達ができた!」と嬉しい感想も。最初の1日目は緊張気味だった表情も、すっかり打ち解けた元気な笑顔となり、幕を閉じました。一人ひとりに渡した認定証には、これからの皆さんの活動への期待が込められています。これからも、社会の問題に対して、自ら考え取り組んでいってください! 

<これまでの活動の様子>
うみゴミ調査隊【1日目】~赤野井湾で湖底ごみ拾い・天ケ瀬ダムを見学~
うみゴミ調査隊【2日目】~調査船「はっけん号」に乗って琵琶湖の水質調査~

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