レポート
2022.08.12

「食卓から未来のうみを守り隊2~お寿司で海を考える~」3日目

「食卓から未来のうみを守り隊」サポートリーダーの中澤誠です。
8月3日(水)「食卓から未来のうみを守り隊2~お寿司で海を考える~」の3日目が開催されました。このイベントは、海のない滋賀県の人々が、海を身近に感じ、海の恩恵を受けていると最も実感できる「食卓」から思いをはせて、3日間の調査で「未来のうみを守るために」自分たちにできることを考える環境学習イベントです。

参加者は、滋賀県各地から集まった小学5年生20名。1日目は野洲市の魚のゆりかご水田でお寿司のシャリになるお米に焦点を当てて学習し、2日目は大阪湾でお寿司のネタになる海の幸に焦点を当てて学習しました。
そして最終日の3日目はいよいよ「お寿司を作ること」について学びます。

 

お寿司の歴史を学びます

今日のテーマは「お寿司を作ること」。まずはお寿司の歴史から学びます。
教えてくださるのは、「すし処 海座」支配人の平塚さんです。

お寿司とは一般的にシャリ(酢飯)とネタ(主に魚介類)を組み合わせた和食の事で、その起源は奈良時代にまでさかのぼります。最初のお寿司は「熟鮓(なれずし)」と呼ばれ、保存が難しかった魚を長く保存するために生まれた発酵食品でした。
その後、江戸時代中期には箱寿司・棒寿司・巻き寿司が生まれ、江戸時代後期にやっとにぎり寿司が誕生しました。しかし、当時のにぎり寿司は現在の倍くらいの大きさがあったそうです。

授業の最後には、お寿司に欠かせない「海苔」についても学び、3種類の海苔を食べ比べしました。色や香りや味を比較して、多くの子どもたちが高級な海苔を判別することができました。海苔を食べ比べた子どもたちからは「色が濃い海苔は味も濃い」「海の香りがする」との感想が聞かれました。
この美味しい海苔が海水温の上昇や海の生態系の変化によって収穫量が減少していることも教えてもらいました。

 

いざ、お寿司作り!

「すし処 海座」の皆さんに教えていただきながらお寿司作りに挑戦です!
エビ、マグロのにぎり寿司ときゅうりの細巻きを作りました。シャリのにぎり方や細巻きの綺麗な巻き方に苦戦していましたが、何度も挑戦して綺麗なお寿司ができました。

お昼ご飯に自作のお寿司を食べた子どもたちからは「難しかった」「自分で作ったのでより一層おいしく感じた」といった感想を聞けました。
お寿司作りをマスターした子どもたちがおうちでも料理に取り組んでくれることを期待です。

 

オリジナルメニューを考えました!

午後はみんなでお寿司のオリジナルメニューを考えました。
シャリに使うお米は、1日目に魚のゆりかご水田で学んだ「環境こだわり米」です。
ネタに使う魚は、大阪湾の魚と琵琶湖の魚から選びます。魚の候補は旬や価格やおいしさを考慮して、大阪湾の魚からはシラス、マダコ、スズキ、サワラの4種類、琵琶湖の魚からはビワマス、コアユ、ビワヨシノボリの3種類があがりました。

子どもたちは、海座さんや琵琶湖博物館の大塚学芸員からのアドバイスをもとに、それぞれ意見を出し合い、大阪湾と琵琶湖の魚の魅力を伝えられるように食材や調理方法を考えてポスターにまとめます。
生シラスと釜揚げシラスをひとつに盛った軍艦や、タコとビワマスときゅうりの細巻き、あぶりビワマスとあぶりサワラのにぎりなど、大人には思いつかないような斬新なオリジナルメニューがたくさん考案されました。

「すし処 海座」さんでは、9月21日~11月6日の間、子どもたちが考案したオリジナルメニューを参考にしたお寿司を販売する予定です。
「食卓から未来のうみを守り隊」の想いがつまったオリジナルメニューをぜひ食べてみてください!
すし処 海座本店
廻鮮寿司「海座」

 

未来のうみを守るために

最後に、大塚学芸員が子ども達に質問しながら3日間の活動を振り返り、子どもたちに「未来のうみを守るために自分たちができること」を考えてもらいました。「エコバッグを使う」「食べ残しをしない」「水を汚さない」「環境にやさしい商品を買う」といったステキな宣言をしてくれました。
お寿司作りを通して、3日間環境のことを学んだ子どもたちの成長を感じた1日でした。

「食卓から未来のうみを守り隊2」3日目の様子は、8月24日(水) 夕方5時55分~の5分間、びわ湖放送でご紹介します。是非ご覧ください。

 

【参加した子ども達からの感想】※アンケートより

・知るだけでなく、知って他の人に伝えていくことが大事だと分かりました。
・環境問題についてもっと考えて、「水を使いすぎない」「環境マークのついている食べ物を買う」など意識しようと思いました。これからも未来の海や湖を守る活動に積極的に参加して、未来の海や湖を守りたいと思いました。
・海の環境問題について考えるよいきっかけとなりました。ゴミの分別などできることから取り組みたいと思います。今回の活動体験を自由研究にまとめ未来のうみを守り隊として、学校でも広めていきたいです。
・鮒ずしを初めて食べて、もっと調べたいと思いました。
・海と湖はつながっていると感じました。これから少しずつ環境に気をつけたいです。
・体験を通して、生き物の命一匹一匹を大切にしたいと思いました。命を頂く(食べる)時は、命に感謝をして、味わって頂きたいです。
・お寿司の詳しい握り方を初めて知りました。自分でにぎったお寿司はとてもおいしかったです。

1日目の様子はこちら
2日目の様子はこちら

 

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